聴力を調べる場合、まず音の大きさについて考えます。聴力に異常がない人は、中程度の大きさの音を好みますが、とても小さな音も聴くことができ、また、たいへん大きな音にも耐えることができます。

また音は、高い音または低い音と表現することもできます。バイオリンの音や鳥の鳴き声は高い音で、ベースや一部の男性の声は低い音の例です。

聴力は、音の大きさと音の高さの両面から測定されます。音の大きさの測定単位は音圧レベルで、 dBSPL で表します。音の高さの測定単位はヘルツで、 Hz で表します。一般に聴力に異常がない人(健聴者)は、120dBSPLまでの音を聴くことができます。120dBSPLを超える音はきわめて不快であり、障害を引き起こすこともあります。また一般に健聴者は、20~20,000Hzの音を聴くことができます。ただし聴力検査では、125~8,000Hzの測定のみを行います。話しことばはこの範囲に含まれています。

どのような音がお子様に聴こえているのかは聴力検査をすればわかります。聴力検査は聴覚の専門家(オージオロジストなど)が行います。

聴力検査により、お子様がどんな高さの音を、どのくらいの音の大きさのレベルまで聴き取れるかがわかります。測定方法にはいくつかの種類があります。

聴力測定方法

  • 耳音響放射検査法(OAE)-新生児~乳児に適しています。OAEとは、可聴音が蝸牛を刺激する際に蝸牛から放射されるごく小さな音です。聴力が正常な小児では音を放射しますが、25~30dB以上の難聴の小児では音を放射しません。
  • 聴性脳幹反応(ABR)-新生児~乳児に適しています。子どもの頭に電極をおき、音に対して反応した脳波を測定します。
  • 条件詮索反応聴力検査(COR, VRA)-6ヶ月~2歳の幼児に適しています。小児に音源の方向を見ることを条件づけたり、見るように教え、動くおもちゃなどの視覚強化報酬を与えます。
  • 遊戯聴力検査(CPA)-2歳~3歳の幼児に適しています。音が聴こえるたびに課題を実行するよう教えます。
  • 音が聴こえた時に手を挙げることができる年齢になれば、従来の聴力検査を用いることができます。

これらの方法はさまざまな小児用聴力検査方法の一部です。オージオロジストは、お子様の年齢や協力できる能力に合わせて測定方法を選択します。特に幼いお子様の聴力検査には時間がかかる場合があります。難聴の程度を正確に知るためには、さらに検査が必要になることがあります。